姉貴にPCを貸してたりしたので書き込めなかったのもあり。
今回の宮台氏の意見、ずっと考えたり考えなかったりをこの一週間続け
てきましたが、非常に難しいです。
でもそろそろ、ある程度、分析や考えを表明しておかねば。
とりあえず自分の中でまとまったのは、宮台氏の一連の発言から
見えてくるのは、彼の頭の思考に、2つの固定観念が厳然としてあるの
だろうな、という点です。
まずひとつめ。
観念1.
戦争をする国の国民は、ダメな国民だと、捉えられてしまうと
考えている。
そして、中国は、ダメな国民は危険で許せない、という、
正しい正義感・道徳観を持っているという、性善説がある。
これが見える発言は、
『日本国民は駄目な国民ではないという枠組みを作る必要がある』、
『中国は日本を単に「永遠の敗戦国」にしておきたいと思うほど感情的
なバカではなく、偉い人はたくさんいる』。
そしてもうひとつ。
観念2.
「ダメな国民ではない」という枠組みを作った、ドイツのやり方を
成功例だとして、信奉している。あのやり方を真似るべき、真似るし
かない、他に方法はない、と考えている。
そのために、A級戦犯=ナチスという図式で、同じようにやろうと
いう思考形態になる。
これが見える発言は、
『日本国民は駄目な国民ではないという枠組みを作る必要がある』、
『中国が危惧しているのは、日本が本当に戦前と手を切ったのかという
問題なのだ』。
『謝罪が役に立つならやればいいが、謝罪はいくらやっても信頼醸成に
はつながらなかった。なぜなら、謝罪をしても必ず後から「あの謝罪は
間違っている」という世論が聞こえてきて、国民全体が謝罪しているよ
うには見えないからだ』、
『政治家がヤクザの親分として、国民がどう言おうと手打ちは手打ちと
して守り続けると約束する。そして、その言葉が本当だと信頼されるた
めには、国民に対する説得の努力の跡が内外から観察可能でなければな
らない』、
『将来にわたって軍事・内政・外交のフリーハンドを確保し続けること
によって、自分たちが不利益を被らないようなプラットフォームを作る
、その観点から言えば、もしも手打ちに対する異論が国内から噴出した
ら、政治家もしくはマスメディア、「知識人」が有効な説得、もしくは
ある種のコンセンサス作りを有効にできるかどうかがポイントになる』
上記3つの発言も、観念2.の図式を堅持しよう、盤石にしよう、と言
っているだけである。
宮台氏の考え方を論破するには、この2つの観念が正しくない事を証明
できれば良い。
とりあえずここまでは整理できる。