諫議大夫 の削除コメント

>>6  左翼様。
諫議大夫と申します。
小林よしのりライジングをご購読下さってありがとうございます。
貴方さまのコメント、とても興味深く読ませていただきました。
貴方さまのコメントがわたしの知的好奇心をとてもくすぐるような内容でしたので、少しばかり批評を加えながら考察したいと思います。

まず国家、それも独立国家は本来、国民一人ひとりが自分の土地(領土、国土)を守るという義務を負うものです。
それが近代国家としてのあり様なのです。
「一生懸命」という言葉はもともと「一所懸命」といって「一つの場所に命を懸ける」という意味で、それは江戸時代までは、自分が賜った土地を命を懸けて守り抜くといった武士道の精神であって、それが武士のスタンスであったのです。
明治になって近代化が必至になったときに、近代化に成功して日清・日露戦争に勝利する事が出来たのは、開国以来の不平等な状況に農民から武士までが憤慨して、300余りの藩にわかれていた国土を一新し、諸外国と対等に渡り合える近代国家として生まれ変わろうと、上から下までが一丸となってそんな日本を志向したからに他なりません。
その近代化の過程で徴兵制という制度もできたのです。
近代化で「国民」という概念ができたときに、いままで「土着の民」として領主から賜った土地を守るだけだった武士や農民が、今度は天皇を頭に頂く「国民」となったとき、自国土を命を懸けて守るのは自然で当然の流れだったわけです。
武士道という精神は明治になっても消えずに残ったのです。武士道と近代国家は日本では親和性の高いものだったのです。
それが敗戦になって、GHQの占領政策で武士道が徹底的に否定されたことによって、近代国家としての日本も消滅してしまいました。
その結果、国民が主体となって政治を動かす活力が奪われ、一握りの為政者・権力者に民衆が唯々諾々と従う衆愚政治が戦後70年間日本を支配してきたのです。
そして、日本国民は半永久的にアメリカの属領民として生きることを余儀なくされています。
この状態から脱却するためには、アメリカによって奪われた近代国家を取り戻すしかありません。もう一度、日本国民が
「自分の領土を自分で守る」意識を復活させる必要があるのです。
そういった日本が独立国家へと復活する過程として、自分の国土を自分で守るという意味での徴兵制度の復活はありなんじゃないかと思うのですが、貴方の意見はどうでしょうか?


もう一つ。

貴方は「防衛戦争というのはスポーツをするように、他所の国に戦場を用意し、その中でドンパチさせる」とおっしゃいますが、そもそも戦場を用意するという考え方が、設計主義的な考え方であって、それは防衛戦争というものではなくて侵略戦争というものでしょう。
防衛戦争というのは、「戦場を用意する」なんて呑気なことは言っておられません。確実に自国が戦場になるのです。
確実に相手国が自国に攻め込むのですよ。
話し合いで解決できないから「戦争」なのです。
政治家の力不足と言いますが、政治家を選ぶのは国民です。
政治は政治家のためのものではありません。国民のものです。
先も言いましたように、国民が衆愚になっている以上、一握りの為政者に日本の運命が握られているのが今の実情です。
これを打破したかったら、選挙で安倍を引きずり降ろし、アメリカに頼らず自分の国土を自分で守る最善の方法を選択しなければなりません。
その為にどうすればいいか、思考するのがこういう場であると、わたしは思います。
少なくとも思考を停止して徴兵制そのものを忌避する限り、永久にアメリカの奴隷の鎖から抜け出せないと、わたしは思うのです。

日時
2015-08
投稿者
諫議大夫
記事
「徴兵制は『苦役』ではない!」小林よしのりライジング Vol.147
No.
30