敵を殺さない軍隊は不可能だと私は思います。戦争という現場は理不尽極まりない場所で、美しく統制が取れた戦争というものは存在しないのです。
しかもテロやハイテク兵器の発達によって、一般市民が戦争に巻き込まれる可能性がますます高くなってきています。徴兵制のメリットとしては軍隊の構成員の数を増やす以外に、一般市民が敵の兵隊を防御できる能力を身につけるスキルを得ることが可能になるということもあります。
もちろん、戦争は最大限回避すべきだし、戦争の前にきちんとした外交交渉を積み重ねる必要はあると思います。しかし日本みたいに理知的な平和主義国家だけが国ではないし、イスラム国みたいな国家の体をなさない戦争集団も実在するので、まともな議論のルールが通用しない場合もあるのです。
日本の平和主義は評価に値する理念ですが、現実的に通用する国際情勢でもないというのが(悲しいですが)現実なのです。