na85 の削除コメント

 みなぼんさんにドアの凍てつきに対する尿医学的な解決法を教えていたら、よしりん師範が尿医学的にヤバイことになってしまったわけですが、その後調子はいかがでしょうか?回復をお祈り申し上げます。
 よしりん師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、ギリギリのスケジュールの中の配信、ありがとうございました。

 児童養護施設出身者の方の2回にわたる投稿を読んで涙が溢れてきました。投稿者の文章は感情のまま書きたいのを抑えて書かれているのだと思いますが、分かってほしいという切なる思いが伝わってくるものでした。虐待された子供にとって救いとなるべき養護施設で、職員による日常的な虐待や児童間暴力の黙認があり、夏でもシャワーは週2回(刑務所は週3回)ということに象徴される待遇の悪さがあり、職員の都合で児童の自転車所持もアルバイトも禁止して自立心を失わせておきながら、退所者には施設からも国からもほとんど何の支援も保証もしない、こんな無慈悲を放置しておく社会は滅びてしまえばいいとすら思ってしまいました。
 私は「明日、ママがいない」を一回も見ていないため語る資格はないかもしれませんが、これほどの酷薄が放置されている事実を社会的に周知させることには明らかに公益性があり、社会正義の行使であると思います。公共放送のドキュメンタリーでも民放のドラマでも社会に訴える力があるなら良いはずですが、1~2回のドキュメンタリーより10回以上続くストーリー仕立てで主人公に感情移入できるドラマの方が社会に与える影響が大きいためより好ましいように思います。
 このドラマが施設関係者を中心とする抗議によって改変されるということは、施設側にとって都合の悪い実態を社会に知らせまいとしていると思われても仕方ありません。入所児童が傷つくことを抗議の理由に挙げていますが、自ら声を上げられない彼ら彼女らを楯にして自分たち施設側の恥部を隠したいということでしょう。また養護施設は発生する諸問題について職員の待遇の悪さを理由として挙げているわけですが、待遇改善につながる可能性を自ら潰したわけですから、入所児童が置かれている環境についても、職員の待遇についても現状維持を望んでいるということでしょうか。
 さて、子供が児童養護施設へ入所することになる理由のトップである親による虐待についてです。核家族化と地域を始めとする共同体の崩壊によって育児の悩みを相談できる環境が失われ続けていることがまず挙げられると思います。共同体崩壊の最大の理由はグローバル経済による格差拡大と中流・中間層の消滅です。またグローバル化によって企業は、非正規に対してはいつでも首を切れる要員として確保し、正規に対しては能力以上に働かせて付与した社会保障の元を取るという雇用形態を採っており、育児世帯への物理的および心理的な圧迫がかつてないほど強くなっています。親は余裕をなくしていき、それを相談する場所も失われていく、このような状況を背景として起こる悲劇が虐待やネグレクトの異常な増加であると考えます。安倍自民党が成長戦略の一環として女性の力を活用すると言ったとしても、子育てしやすい環境を整える気などおそらくないでしょう。
 このような育児環境を作り出す経済政策を推進している安倍自民党が改憲草案に「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない」と入れているのは悪い冗談です。これは「家族の問題は家族で何とかしろ、政府に面倒をかけるな、たとえ政府が為した政策のせいであっても知ったことではない」と言っているのに等しいわけですから。
 昔から親に成りきれない大人が一定数いたと思われますが、かつては村や町といった共同体の成員皆で全ての子供の面倒を見ていたため、親にしょっちゅう殴られても育児放棄されても成長できる可能性は今よりずっと高かったと思われます。しかし重層的につくられていた共同体の多くが破壊された現代日本では、家族の人格と世帯の経済状況に恵まれた極めて幸運な子供しかまともに成長できないのかもしれません。
 「銀も 金も玉も 何せむに まされる宝 子にしかめやも 」 (万葉集/山上憶良)
 金銀財宝も子供という宝に及ばないという意味です。これが古代からの日本の国民性であり国柄だったはずなのですが…。
 

 施設退所者に対する憲法違反状態は、国民を等しく大御宝と思う陛下の大御心に反する na85

日時
2014-01
投稿者
na85
記事
「『明日、ママがいない』と児童養護施設の実態」小林よしのりライジング Vol.73
No.
46