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小林先生との出会いは!「戦争論」!ドッドーンッ!ザッパーンッ!
冬の日本海の荒波が岸壁に打ちつけ砕け散るあの衝撃!
忘れもしない、今も思い出すだけで胸がいっぱいになって涙が滲んでしまうほどだ。
あの戦争については、何が真実かわからないし、誰も教えてくれないのだ。
みんな好き勝手言って、あっちではこう言いこっちではこう言い、煩い、煩い、うるさーい!戯言ばかり書きやがって!もう何も誰も信じない!空虚の真っ只中にいた。
なぜって、親は愛国心の強い信仰を持っていて、私は生まれながらに日本は素晴らしい国、日本人は国を守る為に勇敢に戦ったのだ、と信じて育った。
成長して高校に行くと、左翼の世界史の先生とかが、ソ連が攻めてきたら日本は白旗を上げればいいんです!と熱弁。教室中がシーンとした。
現国の教科書には、(戦後の)日本人を嘆く高村光太郎の詩や、團伊玖磨の淡々エッセイがあったが、書かれた背景が全然わからないし、そもそもあの戦争が何だったかもちゃんと変わっていなかったので、戦争をした日本は愚かだった、日本人は醜い、と言われている気がして、
「日本人の何が悪いんですか!あの戦争で日本は何か悪いことをしたんですか!」と感情的な感想文を書き、現国の先生から「落ち着いてもう一度よく考えてみよう」と書かれた。
成人して名越二荒之助先生とご縁がありお話を聞きに行く。左翼青年が日本のあの戦争は悪だった事は間違いない!と理路整然と結論づけ名越先生を沈黙させた。その時の悔しさ、やるせなさ。
人生迷子の私は、生きている意味を求めてカルト宗教へまっしぐらーっ!
20代の全ては信仰生活だった。そこでは日本は見事にコテンパンに悪だった。
特に従軍慰安婦については身の置き所がない勢いで責め立てられた。
私は、え?そうなの?だとしたらごめんなさい、とは思ったものの、
実感がなく、他人事のような感覚だった。
本も読んだが釈然とせず、意図的な記述も多いと感じた。
でも当時私は、信じる事に決めてしまったので、
だったら、仕方ない、でもこんなに日本が悪い日本が悪いと連日責められて、
いっそ滅してくれ、責め立てられるのはもううんざりだ、と心から思った。
日本列島を真っ黒な雲が覆い尽くしているような気がした。
あ、そうそう当時、仕事の合間に書店で読む本を探していたら、
従軍慰安婦についてよしりんと誰かの対談本があった。
タイトルに惹かれて手に取りパラパラすると「従軍慰安婦はなかった」みたいな文字が飛び込んできて「うわ、気持ち悪い!」と即本を棚に戻したことがあった。
で、結果的に7年目にパニック障害発症、教会にいられなくなった。
本を読めなくなってしまい、友達に漫画を借りては読んでいた。
空虚な心を埋めるものが必要だった。
あの日もそう、漫画を探して、書店にはいったのだった。
平積みされた「戦争論」が並べてあった。
漫画だったからなんとなく手に取りパラパラして、何だろ、読まなきゃと即購入、
その瞬間から、まさに取り憑かれたように読んで読んで読みまくった。
123と次々読み進め、また最初から何回も何回も読み直した。目から鱗がボロボロボロボロ音を立てて落ち続けた。
長い長い日照りでカラッカラに乾いてひび割れた地面に、遂に天から恵みの雨がザーッザーッ降って降り続いて、飲んでも尽きない甘露、興奮して幸せを感じる間もないくらい夢中だった。
通勤しながら、入浴しながら、どこにでも「戦争論」を携えていた。
必ずお風呂に持ってたから、湯船に落としてしまい、もともと厚い戦争論3巻がさらに膨れたけど、
戦争論3部作は、私の宝物だった。
生まれて初めてのファンレター、想いが溢れてめちゃくちゃ長く字も汚い分厚い手紙になった。
後に先生が「長い手紙は読むのが大変、ハガキ、特にきれいな字の女性のハガキ」と書いて、めちゃくちゃ反省。