ごもっともです。結局のところ、政府や知事会の連中は票田でありノイジークレーマーである高齢者の側しか首が向いていません。シルバー民主主義というやつです。そして御用新聞である読売の想定する主要読者層だって、「子育ての苦労なんて考えたこともない昭和の化石爺」でしょうから、幼児の窒息死なんて頭の片隅にすらない。だから記者だって「ちょっぴり心配」などという噴飯ものの偽善的コラムを平気で書けるのです。そう書いておけば「世間体」に配慮したことになるだろうという、卑怯な算段があるのでしょう。しかし、コラム全体としては「ああ大変だね、お気の毒さまに」という他人事の意識しか伝わってきません。当事者に寄り添うような切迫感がないのです。
幼児はうつぶせ寝させたって死ぬかもしれないほど弱い生き物です。その上、大人の言うことなんて聞きません。そんなのは「常識」のはずです。そして「マスクなんて当たり前でしょ?」というコロナ禍の異常な常識には、そろそろ引導を渡さねばなりません。幼児に犠牲者が出てからでは遅いのです。