>No.99 Dr.U様
面白い文章、ありがとうございます。
全体的な話は難しいので、部分的に返信いたします。
男系固執派が持ち出す、「法隆寺の例え」について、以下のように考えています。
法隆寺については、何が重要かといえば、「世界最古の「木造建築」」であることです。構造的な安定性を木材で実現していること、木材そのものの耐久性によらず現存していること(もちろん定期的な手入れも含めて)が法隆寺の価値、と言うことになるかと思います。(宗教的、あるいは文化財としての意義は私には分かりませんので割愛します。)従って、法隆寺をコンクリートで作り直すというのは、「世界最古の「木造建築」」である法隆寺を壊してしまうので、認められない、ということになると思われます。(余談になりますが、近頃は耐火性、耐震性に優れた木造建築が外国では作られているそうですね。日本でも盛んになればと思います)
それに対して天皇とは何か、天皇の価値、あるいは本質とは何か。国家元首の価値というのは、法隆寺の価値のように固定的なものなのか?ということになるかと思います。天皇の価値は恐らく歴代皇位継承者にしかわからず、その他のものは拝察するのみになるかと思いますが、国家元首に求められるものは時代に応じて変化していくものと考えられます。うさぎ様もご指摘のとおり、歴代天皇も時代に合わせてさまざまな形式を変化させています。男系固執派がこだわる男系継承とは、そもそもが事実としては存在せず、また、仮にあるとしても天皇の本質には属さない事柄と考えられます(だからこそ明治以降に側室制度も天皇の手により廃止された)。従って、男系固執派の「法隆寺の例え」は的外れであり、いわゆる男系継承を墨守する理由にはなり得ない、と結論づけるのが妥当と考えられます。
酔っ払いながらの作文なので、読みづらい点などありましたら申し訳ありません。
うさぎを襲うことはないねこ(みみ)より。