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SAPIO7月号の「大東亜論」ですが、僕が今まで抱いていた大久保利通像が完全に崩れ去った衝撃作でした。
僕は「大東亜論」を読むまで、大久保は日本を近代国家に造り上げた最大の功労者で、「リアリスト」「東洋のビスマルク」と呼ぶにふさわしい政治家だと思っていました。
それだけに大久保の政治・外交が合理ばかりを追求し、道義を切り捨てたもので、それが現在の日本政府にまで受け継がれているという記述は衝撃でした。読んでいるうちに、大久保が小泉純一郎・安倍晋三とたぶって見えました。大久保を殺害した刺客の「西郷先生・江藤先生の無念を思い知れ!」「売国奴!」という叫びは、まさに彼等の心の叫びだと感じました。
ここまで大久保を批判した本は、今まで読んだ事がなかったです。特に「日本がどこで道を誤ったのかと問えば、やはり道義を捨て西郷を切り捨てた大久保の行動がその原点であったと言わざるを得ない」という文章を読んだ時は、新たな日本史の見方を提示された気がしました。
僕は今「大東亜論」が楽しくて仕方ないです。それは自分が今まで抱いていた「明治維新像」が覆されたり、藩閥政府の政策が現在の日本政府にどういった型で引き継がれているかや、玄洋社が日本をどういう国にしたかったのかを考えるのが面白くなったからです。
今後も小林先生が「SPA!」のインタビューで話していた「戦争論」と「大東亜論」が、どの部分で衝突するかも楽しみに読んでいきたいです。

PS:冒頭の「ゴー宣」で辻元清美議員が超美人に描かれていたのが、面白かったです。

日時
2015-05
投稿者
monmon
記事
「漫画・沖縄、弱者認定の落とし穴」小林よしのりライジング Vol.135
No.
56