自主独立を考える上ではアメリカの対日態度が鍵を握っていることは間違いありません。
アメリカは原爆を投下し、天皇を処刑しようとする世論が強かったにも関わらず、占領統治の為に天皇制を温存させ、冷戦が激化すると、日本に対して再軍備要求し、日本の復興を手助けしました。
アメリカは太平洋艦隊を潰し、戦争中にあれだけ苦しめられた日本の潜在能力を怖れていました。
日本が共産化しないように自民党、民社党の政治家に資金援助し、ラインシャワー駐日大使のような知日派を任命し、親米世論にするように工作していました。
その効果は如実に現れ、親米ポチが生まれ、イラク戦争においてアメリカの為に言論界にて活動しました。
アメリカは憎き敵でもアメリカの利益になるなら、支援する。逆にいくら親米的な国でもアメリカの利益にならないなら排除する。イラク、エジプトは見事にアメリカに裏切られました。
と考えると、果たして重武装中立はアメリカの利益になるのか?基地撤去はアメリカのポリティカルステータスを低下させる結果になるのではないか?その事をアメリカは認めるのか?かなり疑問です。
米軍基地は日本防衛を建前では目的にしていますが、実際はアメリカの世界戦略の中継基地、アメリカが好きな時に好きなだけ軍隊を派遣できる為に設置されています。また、瓶の蓋論のように、日本が再びアメリカの脅威にならないように、日本の軍事予算が増えさないように監視する目的もあります。
これだけの旨味があるのに、果たしてアメリカは基地撤去に賛成するのか?
と考えると、アメリカの善意に期待するのではなく、アメリカと対立しようが、自主独立を目指そうというのが世論になり、それが政治家を動かす状況になれば良いのです。
アメリカの現在の対日戦略は靖国参拝、歴史認識などで不用意に中国を刺激しないように、中国に対して土下座外交をするように要求しています。
この図式を破壊しない限り、自主独立は不可能だと思います。