monmon の削除コメント

「ザ・神様!」のヤマトタケルですが、僕は見事だと言いたいです。
相手を確実に仕留める為に、自分に有利な状況を作り上げる。これは勝負の鉄則です。ヤマトタケルこそ、類まれなる頭脳と武力を持った「軍神」だと思います。
確かにヤマトの戦法は卑怯に見えるかも知れません。しかしそれは現代の価値観では、そう見えるという事ではないでしょうか。たぶん「武士道精神」の影響もあると思います。
そもそも日本史にはだまし討ちの事例が沢山あります。例えば新撰組は、自分たちを裏切った伊東甲子太郎や武田観柳斎を泥酔させて暗殺するという手を使っています。それでも近藤勇・土方歳三ら新撰組は英雄視されています。ヤマトタケルもそれと同じではないでしょうか。
あとヤマトとイズモが一緒に、剣術の稽古や水浴びをしたりするシーンは、ボーイズラブっぽいなと思いました。
「ねえ、お兄ちゃん! ちょっとだけこれ触らせてよ!」
「おいおい、ダメだ! まったく、油断も隙もないな」
このやり取りを読んで、何となくエロスを感じたのは僕だけでしょうか?

今回のライジングを読んで「家族の絆」とは何かを根本から考えなければと思いました。息子を警戒している父の寵愛を得る為に、朝敵征伐を繰り返すヤマトタケル、家族が崩壊し行き場を失い夜の街を徘徊する子供たち。何かが似ている気がします。
「家族の絆」を信じ必死に縋ろうとしたヤマトが、「家族の絆」すら感じる事のできない現代人を見たらどう思うのか。そう考えずにはいられなくなりました。

日時
2015-08
投稿者
monmon
記事
「寝屋川中1殺害事件、近代化の闇に魔物の徘徊」小林よしのりライジング Vol.145
No.
62