僕も国防は「苦役」ではなく、崇高な国民の義務だと思います。国を守るというのは、何も国家権力者やその既得権益、国家システムだけを守るわけではないでしょう。その国の中には自分の生まれ育った故郷や、家族・友人・恋人といった大切な人達も含まれているはずです。自分の大切な人や故郷だけでなく、見知らぬ人までも命がけで守ろうとする行為を「崇高」と言って何が悪いのでしょうか?
徴兵制反対派は、国なんて命がけで守る価値があるのかと、疑問に思ってる事でしょう。確かに権力者なんていつの時代もろくな物じゃないし、愛国心を振りかざす連中も胡散臭いのが多い。国防=守るのは国家権力と考えるからおかしくなるんです、そうではなく、自分の大切な人や故郷を守る為に必要だと思えば、徴兵制や戦争に対する考えも幅が広がるのではないでしょうか。
あと徴兵制は自主防衛を目指すのであれば、避けて通れない事だと考えています。徴兵制を敷いてまで人を集める必要があるのかという方もいますが、僕は必要だと思ってます。そもそも戦争になれば、兵隊の戦死は避けられません。その分の人間の補充も必要になるし、自衛隊に採用されても全員定年まで全うするとは限らないし、防衛大学を卒業しても自衛隊にすらなれない人も存在する。それを考えると自衛隊としては、国の為に戦える人間を、どんな手段を使っても一人でも多く確保したいと考えるのは当然じゃないでしょうか。実際「予備自衛官」という制度もありますからね。
それだけに「ハイテク兵器を使いこなせるエキスパートだけが必要なので、徴兵制は不要」というの考えはインチキだと思います。それは安保法制を通すために、自衛隊側が政治家や自称保守論壇に使った方便ではないでしょうか。
それに「国民皆兵」にするという事は、日本を攻める敵側にとってみれば、倒しても倒しても次々と国の為に立ち上がる兵隊が出てくるので、それだけでも脅威になるはずです。「国民皆兵」こそが、最大の抑止力になるのではないでしょうか。
僕は日本は相手にどんなに打ちのめされても、あきらめずに粘り強く立ち向かう国を目指した方が良いと思います。大東亜戦争で連合国を震え上がらせたのは、日本人の「ただでは負けない執念」だったのですから。