SAPIO12月号の「大東亜論」今回も民権ばあさんにシビれました。
明治のほんの一時期に、戸主に限って女性参政権が認められていたなんて、初めて知りました。僕は今まで女性の参政権は、戦後に初めて認められた物と思っていたので衝撃でした。しかもそれを勝ち取ったのが民権ばあさんだというのだから、びっくりポンや!という感じです。
欄外で高知の女性に「はちきん」と言うと嫌われると書いてましたが、それでも僕はあえて「楠瀬喜多こそ、真のはちきんだ!」と言いたいです。彼女なら、きっと笑って許してくれると思います。それとばあさんが頭山を一人前の男にするために、お秀に放った言葉にも胸が熱くなりました。
あと植木枝盛の「交際のうまい者は独立の性に薄く、交際の下手な人間は独立の性に厚い」という言葉は深いと思いました。頭山の「一人でいて淋しくない人間になれ」という言葉に似ている気がします。頭山と植木はお互い「君は僕だ」という視点で、シンパシーを感じていたのかなと想像してしまいます。
おかっぱ頭の密偵も、地味に気になります。今回の登場の仕方は、さすがに驚きました。今後おかっぱ頭が頭山と全面対決するのか、それとも徐々に頭山に感化されていくのか、想像しながら楽しんでます。「大東亜論」第2巻も楽しみにしています。
最後に余談ですが、いま井川聡氏の「頭山満伝 ただ一人で千万人に抗した男」という600ページもある本を読んでいます。「大東亜論」同様、頭山の生き様が生き生きと描かれています。その中で玄洋社研究の第一人者・石瀧豊美氏が高場乱の子孫で、佐々友房が佐々淳行氏の祖父だと書いていたので驚きました。