こいらさん
表現者としての動機がどこにあるのかは分かりませんが、作品の出来を見た限りではそんな大層な思いもなかろうと感じています。
そして「私は見てはいないのですが、少なくとも置き去りにされた子供や福祉の現場の人間を貶めたりする内容ではなかったと思います」とのことですが、まさにその関係者を貶めるような内容なのですよ。
孤児と虐待といったセンシティブなテーマを扱えば各方面と摩擦が起きるのも必然でしょうが、果たしてそれを覚悟した上で制作したのかというところがとても疑問ですね。覚悟の上にしてはクオリティがあまりに低いし、覚悟がないのなら無神経に過ぎる。
野次馬が屈折した正義感を振りかざして抗議するのは論外ですが、その『毒』を扱うに足る作品かどうかを厳しくジャッジするのが良き観客としての取るべき姿勢だと思うのです。
慈恵病院と福祉関係者は当事者ですし抗議する権利はあるでしょう。熊本市長についてはそうとも言えませんが、東京キー局に対する影響力を有しているとも思えませんし、公権力の介入というのはいささか言い過ぎのように思えます。
表現の自由はあってもその内容とクオリティによっては批判も受けるべきです。今回の件を『表現の自由vs公権力』という構図と捉えるのは無理があるでしょう。