irikun の削除コメント

以前にも、安倍首相の「慰安婦に対する謝罪」の件で「誤訳、誤訳」と騒がれていたので、翻訳家の立場から一言。
今回、「日中間の悪化した関係が100年前の、第一次世界大戦の前の英独関係を思わせる。だがしかし、日中は、大きな経済的相互依存関係にあり、両国の経済的繁栄が地域の平和における防波堤になっている」という安倍首相の発言部分に、"I think we are in the similar situation (現在、日中は、当時の英独の状況と類似しているように思われる)"という文言を入れたことが、「誤訳」、「勝手な付け足し」として騒がれていますが、翻訳通訳する側の立場から言わせてもらうと、仮にこの一文が無かったとしても、海外での反応に変化はなかったでしょう。
また、この一文は、相手の正確な理解を促すうえ上で必要な一文とも言えるため、断じて「誤訳」、「勝手な付け足し」ではありません。
かくいう私も、文言を付加したり、複数の文を一文にまとめたり、あるいは分割したりと必要に応じてアレンジを加えています。
このようなアレンジができなければプロの翻訳家、通訳者とは言えませんし、それが翻訳通訳の現場ってもんです。

日時
2014-01
投稿者
irikun
記事
「なぜ安倍政権は欧米から危険視されるのか?」小林よしのりライジング Vol.75
No.
10