今回の論旨には全面的に賛成。
一人前の国家として軍事力を適切に持ちガバナンスしていくこと、ということに自信がないという現代日本の歴史的なコンプレックスを、国際舞台で臆せず軍事的発言をするという形で懸命に払拭しようとする振る舞いは、ただ国内的に「まともな国家への一歩」という意味をかろうじて幾ばくか持つに過ぎず、対外的には単なる狂奏的な好戦主義宣言にしかうつらない。それがわからず、今の国際的文脈の中でそのことが持つ国益損失の効果に気付かないなら、国益を一身に背負った政治責任者として完全にアウトとしかいいようがない。まともな神経をもつとされた老練の政治家達が妥当に動いたつもりでも悲惨な二つの世界大戦を招いた、という世界史的教訓を犯罪的に欠いているのが今の安倍政権だと思う。