よしりん先生が「本を読まない大学生」についてブログを書かれていたので、現役大学生の私もこのことに関してコメントをしたいと思います。
結論を先に言います。
「現在の日本の大学生にとって読書することも勉強することもメリットがない。」
現在の日本の大学生の実情が詳しく書かれた「なぜ日本の大学生は、世界でいちばん勉強しないのか?」(著者 辻太一郎)という本があります。
この本によると、
学生「就活で成績を見る企業はないから楽に単位をとれる授業を選ぼう。そして面接のネタになるバイトやサークルに時間を割こう」
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大学の教師「しっかり教育しようとすると学生が授業から離れてしまうから、適当にやって楽した方が自分も研究に打ち込める。学生は就活に熱心だから授業に興味なんてない」
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学生「先生にやる気がないから授業が面白くない。これならバイトやサークルしてた方がマシ」
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企業の採用担当者「学生は勉強してないんだから、面接ではバイトやサークルの話を聞くしかない。正直、大学の先生には学生を鍛えてほしい」(そして上の学生に戻る)
というスパイラルに三者が陥っています。
このような負のスパイラルが勉強しない大学生、さらには読書をしない大学生を生み出しています。このスパイラルが厄介なのは学生も教師も企業も「自分の利益を最大化するように行動している」ことです。「大学生は勉強しなきゃいかん!!本を読まなきゃいかん!」という精神論で解決する問題ではありません。
上記のように大学生の間では「在学中に面接のネタになるような活動をした方が有利だ」は「常識」です。私が学内の就活相談センターを利用したり、先輩・教師と話すと必ずこのことを言われます。学生はネタ探しのためにサークル、バイト、ボランティアなどの課外活動に力を入れなければいけないので授業は単位の取りやすい「楽勝科目」というのを取ります。学生からしてみれば「読書で就職できるなら苦労しねー!!」です。
企業は日本の大学では大学の成績が学生の能力を判断する材料として機能しないので、「課外活動を通して」でしか学生を判断できません。
ちなみに海外では「GPA(Grade Point Average)」という大学の成績の平均点で採用選考を行っています。面接希望者の事前選抜によく使われるそうです。日本でも導入したらよいのですが、日本の大学は教師が学生を適正に評価できないので上手くいかないでしょう。
とにかく大学が多少厳しくても学生たちに正しい成績評価をして、学生が熱心に勉強できる環境を作り、企業も努力した学生を採用するようにしなければいけないと私は考えます。
ちなみに私は小1の頃から毎年300冊本を読む程の本好きなので今回の大学生協の調査結果はショックでした。私も最近は勉強とバイトで手一杯ですから読みたい本がなかなか読めない状況ですがここまでひどくありませんよ・・・
それとバイトしないと就活時の費用が足りません。今日、県の就職支援の方とお話したら「30万円以上の貯金が無いと厳しい、50万あれば安全」と言われました。今後は勉強時間も削らんばいけんとばい・・・