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笹さんのブログに以下のような一文がありました。
《令和3年報告書の文面があまりにひどい。女系の定義についてはこう書く。「『女系』とは、『男系』以外の天皇との血のつながり、すなわち母方を通じてしか天皇とつながらない血のつながりを含んだ血統のつながりのことをいいます。」》
ここなんですよね。そもそもの従来の有識者会議の「女系」の定義が、テキトーというか、ユルイというか、定義として広すぎるんですよ。
有識者会議は、《男系》概念は「父の父の父の父の…」で皇祖につながる血のライン、と正しく定義するくせに、《女系》概念には狭義の「母の母の母の母の…」に加えて、それ以外の「母の父の父の母の父の…」みたいな混合ライン(つまり双系)も含めてしまう。
だから、男系固執派はこちら側が(一応有識者会議のユルい定義にのっとって)「女系を容認せよ」とか言うと、紋切り型のように(より厳密な狭い定義にのっとって)「それでは母の母の母の…となってしまい皇祖(神武)には遡れないではないか、皇統断絶ではないか」とケチをつける。
ただ、この点では、男系固執派の方にいくぶん理があるように思います。そもそもの有識者会議の《女系》の定義が、人類学・社会学の親族論における客観的で厳密な定義からすれば、広すぎる、曖昧過ぎるものなのだから、きちんと「双系」とか「双方制」「双側制」みたいな言葉を使うべきだったんです。
ちなみに、ある法律用語辞典では、「女系」という言葉を次のように説明しています。
「厳密には、女子だけを通じた血族関係をいうが、広く、中間に一人でも女子の入った、男系でない血族関係を指して用いられることもある。」
この後半の「広く~」以下の部分ですね。法学の方面でどうなっているのか、確かなことは分からないのですが、もしかしたらこれは皇統論における「女系」の使い方の例を意識しているのかもしれませんね。
うん、またこのテーマで書いちゃった。
うさぎ