接客業に従事する妻が、今朝のよしりんブログ「権力者と化す消費者の傲慢」を拝読して深く頷いている。
妻はほぼ毎日、権力者と化した客のクレームを受け、心をすり減らしている。
そんな妻をねぎらおうと、休日に「縁会2012〜3 劇場版」へ連れていった。
中島みゆきのファンである彼女が大変喜んだのも束の間、映画が上映されると団塊の世代とおぼしき夫婦が途中入場して来て、上映マナーのすべてを破る勢いで大騒ぎして、気分を台無しにしてくれた。
余りにうるさいので注意したのだが、一旦は黙ってもまたすぐに騒音を撒き散らす振る舞いに閉口した。
既にDVD化され販売されているライブ映像をわざわざ映画館へ足を運んで観に来るのは、よっぽど中島みゆきの歌に感銘を受けた人だろうに、何故に人間以下の猿のような振る舞いが出来てしまうのか。
中島みゆきの詩作から何を受け取っているのだろうか。
金を支払った消費者だから王様然とするのは当然の権利であるというつもりなのか。
そのような愚かしい王様の存在を忘れ、ただ楽しんでもらおうと妻を連れて来たのに、妻の心がより一層すり減る結果になってしまった。
そんな妻に今度こそ安らいで貰おうと、こないだの日曜日に妻が尊敬しているパフォーマーのイベントへ首都高を飛ばして連れていった。
しかしそこでも、入場料を支払った消費者がイベント運営者に詰め寄り、イベント進行が滞ろうがどうでも良いから自分たちの満足する状態で鑑賞させろとゴネていた。
もしそれが叶えられないのならば入場料を返せと迫る浅ましい消費者。
舞台上ではパフォーマーがサービス精神旺盛に素晴らしいショーを見せてくれていたが、そのファンたちは消費者である自分たちがあっての客商売だろうと言わんばかりに怒号と罵声をあげていた。
消費することで繋がる人間関係は人を猿化・獣化させるのだろうか。
もし自分が相手の立場であったのならばということすらも思い至らなくなるのが消費者根性というものなのかもしれない。
「おかげさま」とか「おたがいさま」とかって素朴なことだけど、意外とすげぇ大事な気持ちなんだと思った。
そういえば、そのような話も前回の道場の後半でしていたような気がするから、また動画を観直してみようと思う。
しっかり観ようと思います。