武藤 の削除コメント

「文明とは道の普く行はるゝを贊稱せる言にして、宮室の壯嚴、衣服の美麗、外觀の浮華を言ふには非ず。世人の唱ふる所、何が文明やら、何が野蠻やら些ちとも分らぬぞ。予嘗て或人と議論せしこと有り、西洋は野蠻ぢやと云ひしかば、否な文明ぞと爭ふ。否な野蠻ぢやと疊みかけしに、何とて夫れ程に申すにやと推せしゆゑ、實に文明ならば、未開の國に對しなば、慈愛を本とし、懇々説諭して開明に導く可きに、左は無くして未開矇昧の國に對する程むごく殘忍の事を致し己れを利するは野蠻ぢやと申せしかば、其人口を莟つぼめて言無かりきとて笑はれける」
先生と高森さんが引用した西郷隆盛の言葉ですが、
確かに現代にも通じる普遍的な東洋道徳、王道だと感じました。
『大西郷遺訓』での頭山の解説で「英米なんぞの世界の仕打ちはどうじゃ。わがまま勝手なことばかりして、未開後進国の為に、手を引いて教えてやるようなことは、塵一つでもしておらぬ」とあります。
西洋の覇道は文明国という選民意識で、彼らが未開国と呼ばれる国に手前勝手なルールを押し付ける。
それに反発したら容赦なく虐殺をする。
これはイラク戦争でも顕著に表れてますね。
西郷隆盛がいう東洋の道とは何か?になると
孟子が唱えた惻隠の情による王道政治になります。
王陽明によると道とは心である。そして心は鏡である。聖人の鏡は常に透き通って綺麗だが、俗人は汚れている。私欲で汚れた心の鏡を拭き取ることが王道政治の一歩だと言いました。
西郷は西洋の道は汚れた心、私利私欲、非道徳の政治に見え、それに対抗するには私欲ではない
天の道、人道に則した政治を行わねばならない!となるわけです。
日本が王道政治を行う!にするには、道とは何かを考え、孔子、孟子を始めとした東洋道徳を深く学ぶ必要性があると感じます。

日時
2015-10
投稿者
武藤
記事
「『ゴー宣』『戦争論』が変えたもの」小林よしのりライジング Vol.155
No.
51