お誕生日にふさわしくない……と思うのですが、
図書館で借りた「遺伝子で解く!万世一系のひみつ」(文藝春秋社 竹内久美子 著述業(京都大学で動物行動学専攻))を眺めて、転記します。
題名の項目はないが、恐らくこの本の、p131からの「読者からの質問」に答える形の、当時週刊文春連載時の文を、「月間文藝春秋」「産経新聞」の記事もまとめた3編が、題名になったかと思われます。
長いです(多少端折りましたが、他の質問より答えが長く、熱が入ってることが、うかがえます)。
宜しければ、11日の東海道場での「参考テキスト」にご利用ください。
では……。
「昨今のお世継ぎ問題で揺れる皇室ですが、なぜY染色体の存在もわからなかった……略」の読者(49歳、女)からの質問に答えて
(ちなみに、この記事は日時不明。このあと「産経新聞」「月刊文藝春秋」と続けてるのだが……)
A.
「男系の男子でつなぐ。それは、男にしか存在しない性染色体、Yをほとんどそのままの状態で代々、男から男へと受け継がせる……そういう極めて重大な意味がるのです……」
(長い染色体の説明あり)
「……しかしともあれ、男はYを父親から受け継ぐ。それは、父親のものとほぼ同じであることは言える。男系の男子でつなぐとはそういうことなのです。……」
「……昔の人はYの存在も、ましてやそれが父から息子へほとんど変わらず受け継がれることも知らなかった。どうして皇室は、いや皇室に限らず家系は普通、男系の男子でつなぐことになっているのでしょう……」
「……やはり直感ではないのか。父と息子の間には、何か特別な絆があるという」
「……たとえば、「息子よ、男どうしの話をしようじゃないか」、「おまえが早く大人になって、一緒に酒を飲む日が来るのが楽しみだ」などというセリフをよく聞きます。でも、母と娘の間にそういうセリフがあるかと言うと……?」……」
「……日本の皇室が名実ともに世界一長い歴史を持っていることは確かです。しかもそれは、ほとんど同じYでつながっているという奇跡に近い出来事なのです。……」
「……その人類の宝とも言うべき日本の皇室が、これまた世界遺産に登録されてもいいくらいの伝統のYを、今、手放すかどうかの岐路に立っている……」
「私は、愛子さまが皇位に就かれることにはまったく異論がありません。ただ、将来結婚される相手の男性となると、それは旧宮家など、千数百年間受け継がれてきた皇室タイプのYを持った方であるべきではないでしょうか……」
「……愛子さまにも当然、相手選びの自由があると考えます。けれども、何より皇室の一員であられる以上、その勤めとして伝統のYを、旧宮家などの男子を介して次代に伝えていただきたいのです……」
「……過去の女帝たちがすべてそうした中継ぎ役を果たしてきたように。女帝の問題に単なる男女平等論を持ち込むのは間違っています……」
「そう言えば……司馬遼太郎さんの本などを読むと、かの源義経は奥州での何年間かをほとんど種馬状態で過ごしている。いわゆる貴種(清和天皇の男系の子孫)ということで……(略)……すると東北地方には今日義経タイプのYを持った男が……略……今東北地方には義経を介して皇室タイプのYが多数……」
「……西国も同様。やはり桓武天皇の男系の子孫である平氏が盛んに種をばらまいて……略……今も皇室タイプのYを持った男たちが存在する……」
『そこでどうでしょう。全国一斉のY染色体調査を行ってみるというのは?』
『そして将来、愛子さまには全国調査の結果わかった、皇室タイプのYを持った男子の中から、人格に優れ、愛子さまを愛し、むろん愛子さまも愛する男子を選んでいただくのです。』
『旧宮家というような狭い範囲からお選びいただくよりは、よほどよい解決法ではないかと思うのですが』
以上週刊文春の読者からの質問に答えて。
平成18年頃と推定されます。
理由は、2006年1月13日の産経新聞にて、
「女帝論争、もう一考」と題し、「チンパンジー」や「ゴリラ」をだし、さらに2006年4月号の文藝春秋にて「女帝論争、もう一言だけ」と投稿。
これも、転記したいかと。次号ライジング……かな?