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遅ればせながらSAPIO7月号の「大東亜論」の感想を

大久保利通の暗殺をあれほど壮絶に描いた場面は小説、映画、番組、漫画のいずれを通しても見たことがなく、一番衝撃的でした。これは6月号の武部小四郎の最期、5月号の越智彦四郎の最期に匹敵する衝撃的な場面だと思います。次号はいよいよ頭山が板垣退助と謁見するのでしょうが、いったいどんな内容なのかもう待ちきれません。なぜ、こんな時にSAPIOが月一になってしまったのか物語が進むにつれて高まってしまいます。もし、一日でも早く読めるならば発売日の早朝か前日の夜中かに開店前の書店に寝泊まりしようかとさえ考え始めています。

大久保利通に対しては大東亜論読者の中にも評価する方々がいるのでしょうが、私が出会った鹿児島県人の多くは大久保を嫌い、爺さんなどは無条件で「大久保は悪い人」というほどに大久保を嫌っている人が多いとのことです。また、薩摩人の子孫であるにも拘らず西郷軍とたたかった官軍を徹底的に嫌い特に官軍を唄った「抜刀隊」を居酒屋などで歌おうものなら店から追い出されると注意されたほどでした。私は以前から私が出会った鹿児島県人の感情に全く理解できなかったのですが今月の大久保惨殺を取り上げた「大東亜論」でようやく、解ったと思います。
それはただ、偉い人を追い詰めて自害させたという感情論ではなく、歴史的に理に適った当然のことであったわけなんですね。九州に旅行に行ったときに西郷隆盛自決の地と田原坂も訪れましたが、次回、同じところを訪れる時にはまったく違った感覚で訪れることとなると思います。

日時
2015-05
投稿者
magome
記事
「未熟な国で老いに抗う者たちの煩悩」小林よしのりライジング Vol.136
No.
55