こういう至る所で、必殺技のように議論の決まり文句に使われるフレーズ(○○の定義を教えろ、ブーメラン等)って、どれだけ私達の言葉を不自由に縛り、脳みそを硬直化させて議論を空転させてるか、正直ネットの中の議論は徒労感しかないので見る気が起きないのです。ひとつひとつの言葉をつぶさに検証する根気と、その違和感に気がつく感性が大切なのだと思います。その感性については国語教育というよりリアルの共同体のなかで言葉を交わしてきた経験がモノをいうのでしょうね。
そういえば『わしズム』で深川俊太郎氏がそのような連載がありましたが、とても面白かったです。
小林先生の張るラベルは、ギャグ漫画家特有の観察眼なのか、本人が気付かないような本質をえぐり出し、時にキャッチーでキャラクター化出来るくらい優れた人間説明書のようなものでもあるので、レッテル貼られた!と思った本人はもう少し冷静になって、自分自身を振り返り、その「レッテル」について検証していけば、オカシイところだけでなく、今まで気がつかなかった自分の魅力だって発見できるのにな、と思ってます。
このようなゴー宣読者でもなかなか気付けない足元にある陥穽についての作品を読むと、凝り固まった筋肉を揉みほぐす一本の鍼のような快感があって、癖になりますね。