岸端編集長、小林師範、時浦師範代、今週も配信お疲れ様です。ダボス会議については新聞記事の見出しなどで取り上げられていましたが、この安倍氏の、第一次大戦を例に出す発言は欧州において、かつて第一次世界大戦に参加したかつての列強各国の首脳ら要人の前で行った発言内容としては今回のライジングで初めて知りました。
第一次世界大戦は欧州及び英連邦内では学校の歴史でも「Great War(大戦)」と略されていて、これは「史上例のない大規模な戦争」という意味で教えられます。なぜに欧州及び英連邦が第一次世界大戦について神経質にならざるを得ないかというと、それはこの大戦がかつてない危険な思想国家を生む大きなきっかけとなってしまったからでもあるからなのです。この最も有名な一例として挙げられるのが第一次世界大戦中に勃発したロシア革命によって誕生したソ連であり、またもう一つの例として挙げられるのが第一次世界大戦後のドイツに対する過剰な賠償請求によって力を強めて誕生したヒットラー率いるナチスドイツなのです。第一次世界大戦は勃発した当初、無名のセルビア人青年によるオーストリア・ハンガリー皇太子暗殺が主な参戦の理由だったことと、それまでにない兵器を始めとする科学技術の発達によって大半の国の人々が4か月(クリスマスまで)に終わると信じていましたが、実際には今回のライジングでも書かれている通り、終わるまでに5年もの歳月を費やされました。いまのネトウヨ、ネトバカ、自称保守が日本の科学技術と経済力、日米同盟を理由に中国との戦争を短期間で決着を突かせることが出来るのと同じ理屈を当時の主な参戦国の人々が信じていたのです。恐らくは第一次世界大戦は日本が漁夫の利を得た戦争か、もしくは他人事くらいにしか思っていないのでしょうが、近代戦の基本が変わっていないことから第一次世界大戦の再来は大いにあり得ます。これは徴兵制がなくても同じで、戦争機関一つとっても米国がアフガニスタンからいまだに撤退できないことやイラクからの撤退に10年近くの歳月を費やしたことからも大いにあり得ることだと思います。泥沼化した戦争を度々経験している米国および、欧州の要人が歴史を知らなくても、安倍氏への警戒心を強めるのは当然ですし、安倍氏が欧米各国の歴史や事情を全く理解していないことが露になるどころか、戦争を従っている存在と自ら宣伝したようなものです。
また、前回のライジングのコメント欄で、アマゾンのレビュー欄で安倍氏を熱烈に支援している「天皇制打倒」をほざく、極左活動家のことについて述べさせていただきましたが、今回のダボス会議の発言を読んでも極左活動家がなぜに安倍氏を支援しているか、その理由が明確になったと思えてなりません。なぜなら、第一次世界大戦は近代史において君主国が最も滅んだ戦争でもあり、共産主義国家が誕生し、共産主義革命(社会主義思想)が最も大きく世界に広く影響を広げた戦争でもあったからなのです。かの、ドイツ帝国も最後はドイツ革命という社会主義革命によって滅び、共和制に移行することとなりました。また、第一次世界大戦からほどなくして、列強は革命勢力を阻止するためにシベリア出兵をせざるを得ず、そして中国共産党と日本共産党もシベリア出兵から1~2年後に誕生し、共産主義の影響が日本にまで及ぶほどに拡大するほどに世界への影響を広めました。この共産主義の拡大は大東亜戦争後の冷戦によって共産主義陣営(東側陣営)が出来上がるほどに強大な存在となってきます。
欧米の共産主義陣営拡大に対する見識はどれほどのものか解りませんが、おそらく、極左活動家がネトウヨ、ネトバカ、そして自称保守論壇に潜入するもう一つの理由は、安倍氏がかつてないほどにネトウヨ、ネトバカ、そして自称保守論壇界に過剰に意識して中国や韓国、北朝鮮に対して、左翼革命を最も拡大し、勃発させる原因となる全面戦争も想定しているような挑発的行為を繰り返しているからなのだと思います。産経新聞やWILL、はては週刊誌の広告を見るたびに中韓朝との戦争を書きたてた見出しを見るたびに、自分たちの鬱憤を他国を罵ることで晴らそうとする輩しか読んでいないのだと思えてなりませんでした。また、靖国神社の崇敬奉賛会にも入り、月一回に靖国神社から会報が送られてきますが、その中には極左活動家に扇動されたネトウヨ、ネトバカ、自称保守に支えられているとしか思えない「Youtube」など、身分の怪しい輩が選考委員として名を重ねていることに正直うんざりします。このままでは崇敬奉賛会も達解することになるのではないのかと思うと本当に憂鬱です。