岸端編集長、小林師範、時浦師範代、今週も配信お疲れ様です。
安倍政権が河野談話を全面的に継続して受け入れるという知らせを聞いて、第二次安倍政権発足時に時浦師範代がブログに書き込んだ「安倍晋三とネトウヨの物語」を思い出しました。このころはこのブログ記事を題材にした動画がyoutubeに登載されてネトウヨの激しい攻撃にさらされましたが、ネトバカ、ネトウヨはいまでも安倍氏を極左活動家に扇動される形で応援しているのでしょうね。「アンネの日記」破損事件でも容疑者が逮捕されましたが、ネトウヨ、ネトバカはすべて、韓国や中国のせいにして自分たちが行った行為を棚上げして、自分たちの行動に対する疑問すら持たないほど救いようのない人々であることが改めて解りました。
小林師範が「ネトウヨ、ネトバカを差別せよ」と仰いましたが小林師範ほどの人が言うほどに同省もない人々の集まりであることが今回のネトウヨ、ネトバカの行為が暴露されてしまいました。安倍氏の政策以降も悪化する経済状況を全て原発停止のせいにしようとしている輩の一人でも自らの体をさらけ出して福島原発で自給生活を行った人がいるのでしょうか?そればかりか、原発推進論者は雑誌「WEDGE」で原発再稼働やもんじゅの再開が絶望的と見るや、今度はトリウムをプルトニウムで着火させることによって原発稼働をさせてもんじゅへの繋ぎとすると立命館大学衣笠総合研究機構・研究員、亀井敬史氏が紹介しています。
日本に溜まるプルトニウムを消化してくれるトリウム原子炉
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1507
記事を見ただけて今後の地震などの災害や運用費、維持費などの費用や安全性の問題が一切無視されていていることがまる解りで読んだとたんに怒りがこみ上げてきました。そして、こんな輩が安倍政権を支えていると思うと正直、やる気が失せてしまいます。さらに、追い打ちをかける様に労働力人口の穴埋めのために年間20万人の移民受け入れを政府が検討し始めているという記事を読んで、政府の無能さにあきれてしまいました。
小林師範も仰る通り、北米や豪州、ニュージーランドのように移民受け入れにより労働人口を確保することが重要とみているようですが、移民の受け入れによる経済状態の維持はこれらの国々を見ても分かるように輸出大国であることが前提となっています。なぜなら、輸出を増大することによって労働人口がそれだけ重要となり自国の消費量以上の生産量が必要となるからです。しかしながら、これもあくまでも一時しのぎで米国を例に見ても分かるとおり、14歳以下の若年層の人口も65歳以上の老人の人口の方が増えていくことはもはや止められません。また、国内技術が乏しく、いまだ発展途上国の国々も同じで、インドネシアやベトナムでもいまでこそ人口は増えているものの、食料や水資源の限界から物理的に人口の増加は止まり、老人の人口増加が若年層の人口を上回る吉兆がすでに見え始めています。
これは移民を受け入れても結果は同じで、いくら賃金が安く、暮らしが貧しくても移民一人が増えるということは移民の家族も永住権や市民権、あるいは国籍を受け取れる権利が与えられ、結果として若年層を移民として受け入れても、それは若年層の家族である老人も移民として受け入れる権利を与えられることと同義となるからです。この傾向は国内の輸出産業や輸出資源が乏しく、国土が狭い国に強く表れる傾向で、東洋の移民国家であるシンガポールにおける高齢者人口増加が見事に証明しています。よって、移民を労働力として受け入れようとしても、同じかそれ以上の移民の老人人口も同時期に増えることによって、労働者人口が増加した分、社会福祉の費用も老人人口の増加によって増えるということになり、結果として個人所得が上がるということはまず、あり得ないのです。
日本は「失われた20年」の間もアジアでは例を見ない貿易黒字を続けていました。また、野田政権時も円高を利用して貿易黒字を続け、リーマンショックで一時は衰退したものの安倍政権がアベノミクスを始めるまでは日本は貿易黒字であり続けていたのです。その一方で個人所得が全く増えずに好景気を実感できなかったのは、従業者人口(生産年齢人口15~64歳の人口)が減ってしまい、高齢者が増えてしまったことにより、消費が大幅に減り、個人所得が減ってしまったからなのです。いまでこそ、65歳以上の老人の大幅な消費を新聞やテレビなどは報じているようですが、最も物を消費し、税金を納める役割を果たすのは15歳から64歳までの生産年齢人口であり、給料をもらわず、貯蓄を出さない65歳以上の老人の消費量は到底、及びません。よって、景気回復の実感をしたいのであればこの生産年齢人口の維持による高齢者人口を均等に保つことであって、輸出貿易額を増やすことや増税を行うこと、そして、五輪開催や原発再稼働のことではないのです。わざわざ、欧米を真似しなくとも日本では長野県下条村や広島県庄原市のように介護問題や少子化問題の解決策となる手掛かりがいくらでも国内の至る所にあると思うのですが、政府や国民がなぜ、自分の身近な存在をよく見ようとしないのか私にはさっぱりわかりません。諸外国を見る前に自分たちの足元から見つめ直す時がいま来ていると思えてなりません。
参考文献 藻谷浩介 著 「デフレの正体」